横浜市と町田市、また相模原市や大和市も近接する横浜町田ICの出入口すぐそばにHOTEL FUKAKUSAはありました。
ホテルの創業は横浜町田IC開通直前の1967年。周辺では最も古いラブホテルでした。(ちなみに当時は「旅荘ふか草」という名前でした。)
現在横浜町田IC周辺には複数のラブホテルが軒を連ね、地元住民にはすっかりお馴染みの風景となっていますが、HOTEL FUKAKUSA はそのパイオニア的存在だったようです。
しかしHOTEL FUKAKUSAは、他のホテルと違い、奇抜な建築デザインや道路に向かって放つネオンサインで人の目を惹くことはせず、高台の上で美しい庭園に囲まれながら長年ひっそりと佇んでいました。そのため、地元の方でもその姿を見たことが無い方もいらっしゃるのかもしれません。
ですが、その森閑とした雰囲気が他にはない隠れ家的な魅力を作っておりました。
そして、その魅力が50年以上このホテルが多くの方に愛され続けた要因ではないかと推測します。
「人目を逃れて二人きりになりたい」というラブホテル特有の需要が、敷地設定や動線計画、また施設配置や外構計画にも丁寧に取り入れられた貴重な場所でありました。